医療コラム

眠らない病院

町広報「まつまえ」22年9月号掲載

みなさん こんにちは。 松前病院の夏目です!
今年の夏は暑かったですね! そんな夏もあっという間に過ぎ、食欲とスポーツの秋がやってきました。夏バテした体を癒しましょう!                   

さて、今日のテーマは「眠らない病院」です。病気は時を選びませんので病院は夜も診療できる体制をとっています。「眠らない病院」を支える職員は様々ですが、その中の代表選手の働きぶりの一端をお伝えしましょう。

代表選手① 看護職
看護職は昼夜なく働きつづけています。病棟の患者数は二病棟合わせて九十名前後。これだけの人数を夜間は六名(看護師四名、補助二名)の看護職員が夕方五時から翌朝九時までの間、看護・介護しています。夜九時までは救急外来を担当する看護師がいますが(当番で朝出勤し夜の九時まで勤務)、その後は朝まで病棟の看護師が救急外来の患者さんの看護も行います。夜間に重症者が来院すると病棟の業務はストップし、総力を挙げて治療を行います。眠ることなく働き、救急患者に対応し、朝を迎える頃にはもうクタクタ、お肌もあれてしまいます。こんな勤務を月に四~五回行っているのです。

代表選手② 放射線技師・臨床検査技師
重症患者はもちろん、そうでなくてもレントゲンや血液検査が必要になることがありますので、技師は当番で待機をしています。放射線技師は二名、臨床検査技師は三名ですので、平均すると二日から三日に一回待機があるのです。当院はあらゆる救急患者を受け入れていますので、呼び出される夜も少なくありません。夜中に呼ばれて眠れなくても翌日は通常勤務なのです。

このようにして病院は二十四時間、眠らずに動いているのです。深夜に救急車の音を耳にしたら「眠らない病院」で働く職員を思い出してください。そこでは人知れぬ戦いが繰り広げられています。 

松前町立松前病院は、より信頼され、愛される病院を目指しています。

*二一年度の救急外来患者数は約二千人、うち救急車は約三〇〇件(時間外一四〇余件)でした。

内科医長 夏目 寿彦