医療コラム

からだがかゆい

町広報「まつまえ」21年9月号掲載

皆さんこんにちは! お元気でいらっしゃいますか? 畑の芋掘りはもうお済みですか?
私のイモは、「芽かき」をしなかったせいで数こそ多いですが小ぶりです。今年は日照りが良くなかったせいで、作物の育ちが悪いという方が多いようですね。

皆さん皮膚がかゆいということはありませんか? 大抵の方にはご経験があるのではないでしょうか。
かゆい原因にもいろいろありますよね。モノ(医学では発疹(ほっしん)といいます)が出ることも出ないことも。
モノが出ないときには・・・

ハカタ 「先生、オイだばかいくてかいくてわがんねぇ。なんかいい薬あるべか?」
木村  「それはお困りですねぇ。何かモノは出ていますか?」
ハカタ 「出てねぇエンタな。」
木村  「なるほど。じゃあ、どんなときにかゆくなります?」
ハカタ 「どんだときもこんだときも、とおし(ずっと)かいい。」
木村  「そうですか・・・。何か思い当たることはありますか?」
ハカタ 「ねぇナ。」
木村  「こういうの初めてですか?」
ハカタ 「んだぁ。」
木村  「いつからです?」
ハカタ 「前に先生のところに来たあとからだ。」
木村  「うーん。ってことは約1ヶ月前からってことですね。ハカタさん、いつも通りお元気そうですよね。」
ハカタ 「そうだ。むったり畑サ歩いてら。」
木村  「虫に食われたわけじゃないんですよね。」
ハカタ 「ほいだこどねぇ。ほれ、見てみ。」
木村  「そうですね。何もモノも出ていないし・・・。でも、皮膚がすごく乾いていますね。」
ハカタ 「んだか。」
木村  「毎日お風呂入っていますか?」
ハカタ 「んだぁ。毎日入って石けんでまてに洗ってら。」
木村  「わかりましたぁ! 皮膚がすごく乾いているからかゆいんですネー。
石けんを使うと皮膚の天然の脂(あぶら)がとれちゃうので皮膚が乾くんです。
そうするとかゆくなっちゃうんです。あんまり石けんを使わない方がいいんですよ。」
ハカタ 「そいだばわがんねぇ(それじゃあダメだ)。ババば毎晩喜ばせねばなんねぇ。」
木村  「・・・・・・。まあ、そっちのほうはハカタさんにお任せしますから、
石けんはあまり使わないで大事なところだけ石けんを使うようにして下さいネ。」
ハカタ 「大事なとこには使っていいんだば、わがった。」
木村  「風呂上がりに塗るクリームもお出ししておきますよ。」

というわけで、乾燥肌はかゆみのもとになります。
かゆくなると、かゆい→かく→なおさらかゆい→さらにかく→・・・・・という悪循環が始まります。石けんを使ってこするのはほどほどに。お風呂やシャワーは汗を流すぐらいの意味でとらえて下さいネ。

ではまた来月。

院長 木村 眞司