医療コラム

うちのジジ、息とまってら

町広報「まつまえ」21年5月号掲載

皆さん、お久しぶりです! またしばらくの間、私が書かせていただきます。よろしくお願いいたします!
畑のほうはいかがですか? 私は今年はじゃがいもだけやることにしました。仕事が忙しくってネ・・・。
さて、皆さんのまわりにいびきがスゴイ人、いませんか? え? いる? それはそれは、さぞお困りのことでしょう。

福山  「先生、オレのジジ、いびきがうるさくてうるさくて、夜、寝られたもんでねぇ。」
木村  「ありゃー、そうですか。困っちゃいますねー。昔っからですか。」

福山  「んだ。若(わけ)ぇときからむったりいびきさかいてら。」
木村「息がとまったりしていますか。」

福山「そうだ。1分も2分もとまってることあるはんで、先(さき)には(以前には)揺り起こしてみたことも   あるども、ジジだらオレは何ともねぇってしゃべって全然気にしねぇはんで・・。」
木村「それはご心配でしょうねぇ。」

福山「んだども、いうこと聞かねぇはんで、そのうち逝ってまうべと思ってぶん投げといてらの。」(に    やり)
木村「まあまあ、ご冗談をおっしゃって。本当は気になるんでしょう?」
福山「んだ。もう50年も一緒にいるはんで、兄妹みてぇなモンだ。」
木村「ご主人は昼間眠くなったりしているみたいですか?」
福山「んだ。昼間もとおし(ずっと)寝てら。」

このように夜のいびきがひどくって、ときどき息がとまっているような状態のことを「睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)」といいます。眠りが浅い、朝起きても疲れが残っている、昼間いつも眠たい、仕事中でも寝てしまい上司ににらまれている、運転が危険、などなど、いろんな不都合が生じます。家族にも疎(うと)まれます。心臓や血圧にも悪いとされています。どのようにしたらよいのでしょうか?
まず、太っている方はやせること。やせてもよくならない人や、やせられない人は、眠るときに機械を使うことにより、よく眠られるようになります。この機械のことを「持続陽圧呼吸療法装置(CPAP(シーパップ))」といいます。これは、小さな機械で圧力を作り出し、それをホースで顔のところまで持ってきて、そのホースの端っこのマスクを鼻につけて寝るものです。これにより息がとまることやいびきが少なくなり、昼間の眠気も改善します。

もちろん町立病院でこの機械を手配させていただくことが可能です。ですがその前に一晩だけ、検査装置をおうちに持ち帰っていただいて検査をしなければなりません。その検査で「睡眠時無呼吸」と決まれば、ご相談の上機械を手配いたしますよ。ご興味のあるかたは内科外来まで。

ではまた!

院長 木村 眞司