医療コラム

もっと安心に病院にかかるために

みなさんこんにちは。松前病院の吉野です。
長かった冬も、もうひと踏ん張りですね。体調を崩しやすい季節の変わり目ですが、くれぐれもご自愛くださいね。ちなみにこの時期になると、外来で「先生、転勤するってホント?」とほぼ毎年尋ねられるのですが、全くの噂に過ぎませんのでご安心ください。4月からもよろしくお願いします。
 さて今回は、普段私が感じている「もっと安心に病院にかかるために心がけていただきたいこと」についてお話ししたいと思います。
・自分の病気を知りましょう
 自分は何という病気を持っていて、どんな薬を飲んでいるのか、病状はよいのか思わしくないのか、しっかり理解しておくことはとても大切です。病気と上手に付き合い、より快適に過ごしてゆくための動機付けになりますし、急病の際や普段と違う病院にかかる時にこれらの情報は診療の大きな助けになります。
・遠慮は無用です
 困っている症状を言い出し辛かったり、「本当は今日は検査を受けたかったのになあ…」なんてことはありませんか?私たち医療に携わる者は、患者さんの悩みやご希望にできる限り多く応えたいと考えています。ご遠慮なく相談していただく事で、あなたも我々もハッピーなのです。
・ありのままをお伝え下さい
 我々にとって患者さんからのお話は、診察や検査以上に重要なものです。そして、基本的に100パーセント信頼するという前提で診断・治療を行います。「実はあの薬、ずっと飲まないで捨ててた」「実はお酒やめてなかったんだ」と言った打ち明けづらいお話もありのまま教えて頂ければ、不要なお薬が増えたり治療が間違った方向に進んでしまうのを避けられるのです。
・お薬手帳を持ちましょう
 自分の飲んでいる薬の名前・分量全てを正確に覚えている方はそうそういないと思います。ですが、普段と違う病院や違う科にかかるときには、これらがとても重要なのです。飲み合わせの悪い薬や、効果の重複する薬の処方を避けることができますし、薬の内容からある程度の病状を推測することができます。ご自分の服薬内容を把握するという意味でも、ぜひぜひお薬手帳のご用意をおすすめします。

 一年間、拙い文章にお付き合い頂きありがとうございました。

内科部長 吉野 光晴