木村エンチョウの目指すもの
マツマエ「エンチョウ先生、アンタ、なしにマヅメさ来た?(どうして松前町に来たんだ)」
木村「(だじろいで)え? それは、そこにマヅメがあったから・・・」
マツマエ「なに登山家みたいエンタことしゃべって。」
木村「いや、それは、マヅメが私にピッタリの場所だったからです。」
マツマエ「ピッタリ? なしにピッタリだんだ?」
木村「それはね、都会から遠く離れた町で、医療をすっごく必要としていて、しかもここで学生や若い医者を育てる仕組みづくりができると思ったからです。」
マツマエ「なしにそう思ったンダ?」
木村「そのようにできる人材と環境があったからですナ。」
マツマエ「そうか。ワシとババのためかと思った・・・。」
木村「もちろんマツマエさん夫婦のためですよ。松前町、福島町、そして上ノ国町の小砂子(ちいさご)の方々が医療に不自由することなく住み続けられるような仕組みを作るためです。」
マツマエ「やっぱり。ババ! 今の聞いたか?」
ババ「そったこと、先から(前から)わがってら。」
マツマエ「アンタ、これから先はどうするつもりだ?」
木村「今よりもさらに親切で、さらに見立てがよい病院が目標です。それに、実習や研修に来た学生や若い医師たちが、松前でのよい思い出、松前病院で学んだものを胸に、全道や全国で、特に地方の町で働くようになってほしいですね。そして何より大切なのは、町民が安心できる医療環境を持続させて行くことです。」
マツマエ「そうか。案外ちっちゃこい目標だナ。あどや?」
木村「うーん、病院の建物は35年半も経ってるので、10年、20年後のこと考えれば建て替えねばなりません。他にもたとえば、我が国の『何でも科』(総合診療科)が発展していくこと。そのために、日本プライマリ・ケア連合学会という学会の北海道支部長をやっています。『松前のため・地域のため・医療のため』です。」
マツマエ「なんだがムヅがしくてわがんねーじゃ。」
木村「あと松前病院がインターネット上で行ってる医者向けの教育番組も充実させていきたいですね。全国で毎回95カ所もの病院が参加しているんですよ。番組の司会は八木田、吉野、熊谷(範)医師がやってるんです。」
ババ「きゃー! よすの(吉野)先生が出てるんだか? ワス(私)も見でぇ・・・。」
木村「申し込んでおきます・・・。」
ではまた。