医療コラム

診察室では遠慮なく、自分が主役

町広報「まつまえ」20年6月号掲載

皆さんはじめまして。4月に町立松前病院に赴任致しました八木田と申します。これまで木村院長の連載となっておりましたエッセーですが、今回はわたくしが「病院へのかかり方マニュアル」と題しまして少し述べさせて頂きます。

皆さんも体調が思わしくないとか気分が悪いなど、体や心に何らかの異変や異常を感じた場合に病院を受診することになると思います。そして、たいていはまず「今日はどうされましたか」という言葉で診察が行われますが、その際皆さんはご自分の具合の悪いことや起こっていることについて遠慮せずにきちんとお話しすることができていますでしょうか?家を出る前は「今日はこの事について話そう、相談しよう」という気持ちで病院を受診された方でも、いざ診察室に入ると緊張して話すことを忘れてしまったり、目の前の医師が無愛想で話しにくいということがあって言いたい事の半分も伝えることができなかったり、また、中には今日何のために病院を受診したのかさえ忘れてしまったりなど、診察室を出てから「言いたい事が十分言えなかった」と後悔されたという経験をお持ちの方も少なくないと思います。

一般的に診察室で行われる医師と患者さんとのやり取り、つまり問診と身体診察で約7割から8割は診断がつくと言われています。もちろんそのためには、我々医師側の面接技術によるところもありますが、それよりも患者さん側から発せられる情報というものが不可欠になります。診察室では、基本的には患者さんが主役です。皆さんも病院に来られましたら診察室ではなるべく遠慮することなく、緊張することなく、また、何のために病院を受診したのか忘れることなく、自分が主役だというお気持ちでお話しをしていただきたいと思います。もし余裕がおありなら話をする内容について紙に書いて頂くのも一つの方法です。

丁寧な診察の中にも効率よく問題点を把握して対応することで受診の際の長い待ち時間が少し解消されることにつながるかも知れません。

副院長 八木田 一雄
コラムの一覧へ