医療コラム

血圧が高いぞ その2

町広報「まつまえ」19年11月号掲載

寒くなりましたね。畑の片付けは終わられましたか? 私の畑は全然です。一度耕運機で起こしてから冬を迎えたいんですがねぇ。

医師「ハタケさん、血圧が高いですねぇ。180の100です。」
ハタケ「ほんだか。そういえば高いってとおし言われであったなぁ。」
医師「そうでしたか。薬飲んだほうがいいって言われたこと、ありますか?」
ハタケ「そうだ。言われであった。近所の人から『一度飲み始めたら一生飲まねばなんね』って聞いたはんで、通いてくねくて飲まねくてあった。」・・・

薬を飲むのって、大儀ですよね。ましてや今まで薬を毎日飲んだことがない方にとってはなおさらです。いいほうに考えましょう。血圧を「とおし」(ずっと、いつものような意)下げておくことによっていいことがいっぱいありますのでネ。中気に当たること(脳卒中)の予防とかいろいろなことがあるんですよ。詳しくは先月号を。

「飲み始めたら一生」とはよくいうことですが、実際にはちょっと違っていて、正しくは「血圧をずっと下げていると脳卒中や心不全・腎不全などさまざまな病気の予防に役立つ。血圧の薬をやめると血圧がまた上がって元の木阿弥になることが多い。」ということなんですよ。
血圧が医療機関で測って140/90を超えることが何度もあった人や、家で測って135/85を超えることが何度もあった人は、血圧の治療が必要です! 軽い方は薬を使う前に半年ほどいろいろやってみていただくことにしています。塩分を減らす、野菜や果物をたくさん食べる、運動をする、減量する、などなど。運動は、心臓が少しどきどきするぐらいのを週3回、1回に40分ほどがいいといわれています。もちろん毎日運動するのはもっといいです。私も最近は朝近所を3、40分速足で歩いているんですよ。歩くといろんな発見があって楽しいですね!
このようにいろいろやってみても血圧が下がらない場合は血圧の薬を飲むことになります。最初は毎朝一粒からです。2、3ヶ月飲んでみてうまく下がってくればそれを続けることになりますし、下がってこなければもう一種類加えるか、薬の量を増やすことになります。最終的には血圧の薬を2、3種類飲むことになることが多いです。えー? 3種類も? はい、脳卒中の予防です。前向きに前向きに!
どれくらい下がればいいんですか? 先月も書きましたが、下がれば下がるほどよいとされています。135/85よりは130/80がよいですし、120/70はもっとよいわけです。じゃあ、「先生、ワシの血圧、家で測ると90の50しかなくてふらめく感じがするんだども・・・」という場合は? 血圧が低めでかつ具合の悪い方は是非ご相談を。(低くてもなんともない方はそれで結構。なんともない範囲で低ければ低いほどいいんです)
では病院では高いけど、家では高くない、という方はどうなんでしょう? これは「白衣高血圧」といって、緊張して血圧が上がるんですナ! こういう方も結構おられますから、家で時々血圧を測ってみることはいいことだと思いますよ。しっかりした血圧計を5000円ちょいで買うことができます。是非! 白衣高血圧は、2007年現在の医学では様子を見てよいことになっています。ただ、医学はどんどん変わっていきますから、あと10年後にはそのようなかたも皆血圧の薬を飲むことになっているかもしれませんよ。
血圧の薬、朝ご飯のあとじゃなきゃだめなんでしょうか? 別に朝でなきゃならないことはありませんし、ご飯のあとじゃなきゃならないことはありません。ただ慣習でそうなっているだけです。1日のうちのいつ飲む、というのが一定してさえいればよろしいと思います。私は朝起き抜けに、歯磨きをする前に飲んでいます。そうすると忘れません。
毎日を前向きに、良いほうに考えて過ごす。楽しいことをする。思い煩わない。それが血圧にも健康全般にも大切なことですネ! ではまた来月。

院長 木村 眞司
コラムの一覧へ