医療コラム

町立松前病院の挑戦

町広報「まつまえ」25年9月号掲載

暑い8月でしたが皆さん大丈夫でしたか? 私はなんとか大丈夫でした! 1に仕事、2に仕事、3、4がなくて5に畑、という感じの毎日です。今年はミニトマトがいいです。ゴボウも試しにまいてみました。

医学生「先生、どうして医者になろうと思ったんですか?」

木村「おうおう、なして(どうして)医者になったかってか? そりゃあ、高校生のとぎ、北海道中に医者が足りねぇとごがいげ(足りないところが余計=たくさん)あるって聞いたとごで(聞いたから)」

医学生「先生、すごく単純なんですね!」

木村「・・・・。そうだ。すごく単純だぁ」

医学生「先生、将来はどうなさるんですか?」

木村「さあねぇ・・・。5年先のことをちゃんと予測できたことねぇとごで(ないからな)。マヅメには『10年以上、かつできる限り長くいます』って勝手に宣言してるからナ」

医学生「夢ってあるんですか?」

木村「夢ってぇのはねぇナ。目標はあるども。すたども、『ああ、南極越冬隊の医者なんてやってみたいなぁ』とか、『船医になってみたいなぁ』とか、『小笠原諸島や沖縄の離島で働いてみたいなぁ』とかたまに思うナ。でも、絶対かなわねぇナ」

医学生「なんか、どれも大変そうですね!」

木村「挑戦だよ、挑戦!」

医学生「でも、先生は北海道で頑張るんですよね?」

木村「んだ。愛する北海道で頑張るべし。つほう(地方)の医療の充実がもぐひょう(目標)ダ。これも挑戦だナ!」

医学生「ボクも北海道で頑張ります! 先生は診療所では働かないんですか?」

木村「ホントはそれもやってみてぇんだども、ワスのすごと(仕事)は仕組みづくりだと思ってるとごで、それもかなわぬ夢だナ」

医学生「松前に来て何年になるんですかぁ?」

木村「7年10ヶ月だぁ。アダマも薄くなったし、ヒゲも白くなったしのぉ。畑をやる暇もねぐなった。外のすごと(仕事)が増えでまったとこで。畑は草だらけだぁ。でも、マヅメの優しい町民に、ホントにいぐしてもらってら」

医学生「先生、釣りもなさるんですか?」

木村「アジ釣りだけナ。弁天の港で、そろそろ釣れるべし。今月はいっしょにアジ釣り、したいのぉ」

医学生「はい! 先生の大学での講義『町立松前病院の挑戦』も、この実習のことも忘れないです。ボクも北海道の地方の医療のために頑張ります!」

木村「(涙) 頑張ってな。じゃあ、明日、朝5時、オレの家の前に来い。アジ釣り、あ、いや、畑の草取りすっぞ」

ではまた。今月は朝まづめ、夕まづめのアジ釣りでお会いできるかもしれませんね!

院長 木村 眞司
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