医療コラム

松前の医療・福祉の抱える問題

町広報「まつまえ」23年3月号掲載

皆さん、こんにちは!夏目です!
私が赴任して早一年が過ぎようとしています。ここで働く中で苦悩した高齢患者の医療・福祉問題について書いてみます。

人口の高齢化によって、益々医療が果たす役割は大きくなりつつあります。幸いなことに松前病院には地域医療を志す医師が集まり、経営の要であるベッド稼働率もこのところ90%前後で推移しています。松前の医療は安泰!年を取っても安心! 

でも、そうも言っていられない状況も一方であるのです。押し寄せる「高齢化の波」がやってきているのです。松前の65歳以上の人口割合は現在37%(全国平均23%)で、毎年約40人程度、高齢化率で見ると毎年1%ずつ増加しています。また、一世帯あたりの人数は年々減り続けていて現在二人となり、高齢者夫婦、あるいは独居世帯も増え続けています。 

このような方は一旦体調を崩すと、病状としては入院が必要なくても、自宅で療養を手助けしてくれる人がいないために入院となってしまいます。そしてなかなか退院できず、施設入所待ちとなることもしばしばです。その施設も満床状態で、入所も容易ではありません。ベッド稼働率が高いその背景はこのような「高齢化の波」があるように思います。高齢者数は益々増えていますので今後数年で入院も何ヶ月待ち、なんていう状況がくるやもしれません。また、医療費個人負担も大きくなることが予想されます。

介護や経済面でお子さんたちの協力を得たいところですが、遠方に住んでいる息子・娘さんたちも心配しつつ、仕事や家庭があるのでどうしようもない、ということも多いようです。今後ますます増える高齢者、どうやって支えていったらいいのでしょうね。私も愛知県に両親二人を置いてきているので人事ではありません。私は松前の皆さんを支えますので、私の両親は地元の人々が支えてくれる、なんてことになると良いのですが・・・

松前町立松前病院は、より信頼され、愛される病院を目指しています

☆新年度は他の医師がトピックスを担当します。
1年間お付き合い頂き、ありがとうございました。

内科医長 夏目 寿彦
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