医療コラム

アルコールと上手く付き合ってますか?

町広報「まつまえ」24年6月号掲載

こんにちは。松前病院の吉野です。今年はみなさんお花見には行かれましたか?今回はお花見には欠かせない、アルコールに関するお話をしたいと思います。

昔から「酒は百薬の長」と言われるくらいで、アルコールは上手に付き合えば人生を豊かにしてくれるものです。されど、「酒は飲んでも呑まれるな」。飲み方次第では様々な病気を引き起こす怖い相手でもあるのです。

肝硬変・肝臓がんなどは広く知られていることと思いますが、他にも高血圧や膵炎、糖尿病、胃・十二指腸潰瘍の原因となったり、脳や神経の異常をきたすことも在ります。さらに咽頭がん・食道がんなど様々ながんの危険因子となることが知られています。

それでは、アルコールの「適量」はどれくらいかご存じでしょうか。男性の1日あたりの目安として、

・ビールなら中瓶1本(500ml)まで

・日本酒なら1合(180ml)まで

・焼酎(25度)なら半合(90ml)まで

・ウイスキーならダブル(60ml)まで

・ワインならグラス2杯(240ml)まで

女性ならこの3分の2程度です。「これくらいじゃ飲んだ気がしない!」という方はご用心ですよ。

そして、自分で飲酒をコントロールできなくなり、体への影響だけでなく日常生活や仕事、家族や人間関係にも支障をきたしてしまうアルコール依存症という病気が存在します。これは本人の意志が弱いことが原因なのではなく、なりやすい体質を生まれ持った方がアルコールを飲み始めると発症するという、誰にでも起こりうる病気なのです。日本では飲酒する人の26人に1人がアルコール依存症であるとも言われています。

私たちが診療の際にも使っている、アルコール依存症がないかを振り分ける簡単なチェック項目を紹介します。

・お酒を減らさなければいけないと感じた事がある

・飲み方を人に批判されて嫌な思いをした事がある

・飲酒について悪いとか申し訳ないと感じた事がある

・朝酒や迎え酒をした事がある

二つ以上当てはまる場合、アルコール依存の可能性があります。アルコール依存の治療には、まず自分が自覚すること。そして断酒をする意志を持ち、専門的なプログラムのもとで断酒を続ける事が必要です。専門治療への橋渡しがいつでも出来るよう、日々診療しておりますのでお気軽にご相談頂ければと思います。

でもやはり適量を守って楽しく飲むのが一番ですね!

内科部長 吉野 光晴
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