医療コラム

『血液透析とは』

町広報「まつまえ」18年8月号掲載

町立松前病院では、8月上旬から血液透析を開始すべく準備を進めております。今回は血液透析について皆様にご理解いただきたく、書かせていただきます。

血液透析とは、充分に働かなくなった腎臓の代わりを、機械と「透析液」で行おうというものです。
腎臓は人間にとって「肝腎かなめ」の内臓で(肝心は元はこう書くのです)、さまざまな役割を果たしています。いくつか挙げますと、

・血液中の老廃物の排泄
・塩分・水分の出入りの調節
・体内のイオン(電解質といいます)の調節
・血液を作るのを促す物質を出すこと
・おしっこを作ること
・飲んだ薬を分解して身体から出すこと

などなど。腎臓が働かなくなると人間は数日で命が持たなくなります。

世の中には腎臓が働きを失ってしまう病気を持った方々がおられます。このような方々の腎臓の肩代わりをするのが血液透析というわけです。

血液透析は通常1回に4時間かかり、これを週に3回行ないます。患者さんの血管に針を刺し血液を持続的に抜き出し、これを透析の機械に通します。すると血液と透析液とが膜を介して接し、両者間で物質のやりとりが行なわれるのです。血液は「浄化」されて身体に戻ります。患者さんはその間ずっとベッドに寝ていなくてはならず、大変です。

血液透析は今まで松前町では行なっていませんでした。松前や福島の透析患者さん達は、函館や七飯や江差の病院に通ったり、あるいは函館の病院に入院したり、あるいは函館に住んだりして透析を受けなければなりませんでした。雨の日も雪の日も風の日も通うことは本当に大変なことですし、また松前を離れることは断腸の思いではないかと思います。
松前病院は、患者様方にすこしでもお役に立ちたいという一心から血液透析を行なうことにいたしました。松前で行なう透析は「維持透析」といって、既に透析をよそで「導入」(透析を受け始めること)されて、状態が落ち着いている方の透析です。
松前病院は今後も、皆さんにより信頼され愛される病院を目指し、より多くのニーズにお応えできるよう職員一丸となって進んで参ります。ご支援のほどをよろしくお願いいたします。

院長 木村 眞司
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